【本の思い出】See the Circus(じぶんでひらく絵本 より) H.A.Rey 作

今日、旧友の息子さん1歳のお祝いに本を贈ろうと思い書店へ。しかし1歳の男の子に贈りたい本が地元の本屋にはことごとくなく、贈りものはやはりきちんと余裕をもって準備しないといけないと反省する。

買うつもりでいたのは、この『See the Circus』の和訳が入った『じぶんでひらく絵本』(文化出版局)全4冊セット。1歳だとまだ少し早い内容かもしれないが、1冊が小さくて軽く、自分で本を持ってみたい或いはページをめくってみたい自我の芽ばえる頃、本に慣れ親しむのに最適だし、次の展開を推測したり予定調和に喜ぶ3歳すぎくらいまで、色々な楽しみ方ができる素晴らしい絵本なのだ。

ちなみにこの『See the Circus』はわたしが物心ついた時に我が家にあり、よくめくっていた記憶のある、付き合いの一番古い本のひとつである。和書の絵本にない独特のザラザラとしたペーパーバック感、ビビッドな色使い、H.A.レイならではのいきいきとした動物の表情がとてもエキゾチックで大好きだった。そしてすっかり破れてしまっているページがあり、「あけてみよう」ができない、あけてみる前の様子がまったくわからない箇所があり、いつもいつもそこのあけてみる前を想像していたことを覚えている。大人になり洋書売り場でこの本に再会した時、そのわたしの知らない1ページがなんだったのか知りたくて迷わずに購入した。買ってみて思ったのはその本が破れていようがいまいが、子供にとってこの本の魅力は変わりがなかったのだということ。だから、もしこどもがこの本に出会い、魅了され、おもわずビリビリしそうになってもママたちは慌てず、ぜひ温かい目で見てほしい。

STORY TIME 365

2023年〜▼ 日々の記録。 2019年まで▼ こどもと選んだ、読んだ800冊を超える絵本の記録。読み聞かせや本の選び方、大好きな作家、図書館、美術館、絵本にまつわる日々のこと。

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